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2021/03/23 11:49


しょうゆのJAS規格は、100mlあたりの数値なので、それで表示していればわかりやすいのだが、栄養成分表示は、15mlの表示もあるので比較が面倒だ。栄養成分表示は、分析値、計算値、食品成分DBが認められており、実際の値との許容範囲も広く設定されている。しょうゆの場合は、誠実な業界団体の下、表示が指導、徹底されており、また、栄養成分に関連する全窒素分や塩分は、製造者によって常に管理されていることから、表示内容も正確だ。

たんぱく質

全窒素分×5.71。うすくち(本醸造)特級の規格では1.15%以上となっているので、たんぱく質では6.6g以上となる。(15mlでは1.0g)

食塩相当量

正式にはナトリウムから計算するが、しょうゆの塩分の一般的な分析は信頼できる。JAS規格での定めはない。一般的には1819%。(15mlでは2.72.9g

炭水化物

日本醤油技術センターの推定方法では、炭水化物=(BRIX-塩分-たんぱく質)×1.4-2.6。無塩可溶性固形分=BRIX-塩分で、特級の無塩可溶性固形分が14%以上となっているので炭水化物は7.8以上となる。(15mlでは1.2g)

一般的な生揚から糖類なしで特級の下限の醤油ができるか

全窒素分1.7%、塩分17%、無塩可溶性固形分20%の生揚で、全窒素分1.15%だと無塩可溶性固形分は13.54%、全窒素分1.2%だと無塩可溶性固形分は14.12%。無塩可溶性固形分の下限に近いことから、一般的には難しい。

うすくち特選の意味

砂糖類を添加していないものであって、無塩可溶性固形分が15.4以上必要。超特選なら16.8以上。これは、明らかに甘酒を使用したものを前提とした規格。JASやDBが想定しているうすくちしょうゆとは異なるが、正金天然醸造うすくち生醤油のように、全窒素分が特級うすくちの下限の1.35倍であれば、無塩可溶性固形分16.8以上も可能。