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2021/04/05 13:23

全国にはいろいろな醤油があり、それを消費者に伝える客観的情報として、品種、原材料、栄養成分がある。それぞれが、使用するときの尺度となるものだが、表示内容を見ると、どのような醤油であるか、おおよそのことは想像できる。

栄養成分表示は、分析値や計算値のほか、DB(日本食品標準成分表)の数値を記載することが認められている。さいしこみしょうゆは製造者によって違いが大きく、中心値と思われるDBからの乖離も大きい。

DBのさいしこみしょうゆの栄養成分(100ml当たりに再計算したもの) たんぱく質11.6g、脂質0g、炭水化物19.3g、食塩相当量15.0g、熱量124kcal。

正金醤油のさいしこみしょうゆの栄養成分(100ml当たり) たんぱく質12.9g、脂質0g、炭水化物15.9g、食塩相当量14.0g、熱量115kcal。

大手メーカーK社のさいしこみしょうゆの栄養成分(100ml当たりに再計算したもの) たんぱく質11.4、脂質0g、炭水化物16.0g、食塩相当量14.0g、熱量120kcal。

DBの炭水化物19.3gは、正金醤油、K社より20%も高く、糖類を添加が原因と思われる。元々濃厚な醤油であるのにさらに糖類を加えるものが標準というのはすごい。

JAS(日本農林規格)のさいしこみしょうゆ特級の全窒素分1.65%以上は、たんぱく質9.4g以上なので、DBの数値11.6g(全窒素分では2.03%)とは約20%の違いがある。(こいくちしょうゆ特級の全窒素分1.5%以上とDBの全窒素分1.59%との違いは小さい。)これは、JAS特級の全窒素分が実態に比べて低すぎると思われるが、このような全窒素分の醤油も存在して不思議ではない。